それでは、医療 用 ウィッグの選び方を見ていきましょう。 ① 予算も考慮して購入するスタイルを選ぼう 医療用ウィッグは店舗だけでなく、通販サイトでも販売されています。次の3つの種類から、予算と着装イメージのバランスがよいものを選びましょう。 好みのヘアスタイルを再現したいならオーダーウィッグをチョイス 自分の好みの髪形にしたいなら、オーダーウィッグがおすすめです。フルオーダーなら頭へのフィット感がよく、髪形以外にも、内側の人工皮膚やネットまで選ぶことが可能。 既製品にカットやカラーリングをして、思いどおりの髪形を作れるセミオーダーも便利ですよ。ただしベースは既製品なので、ピンの追加やサイズ調整でフィット感を高めてくれる店を選びましょう。 オーダーは価格が高いものが多く、フルオーダーは20~50万円、セミオーダーでも5~15万円が相場です。助成金を出している一部の自治体もあるため、購入前に一度確認してみましょう。 治療中の短期間だけと割り切るなら既製品もアリ 治療中の短期間だけと割り切るなら、既製品の購入も検討してみましょう。ヘアスタイルが完成しているため自分のイメージとは合わせにくいものの、価格は平均1~10万円とリーズナブルです。 治療中に毛量が増減しても、低価格な分買い換えで調整しやすいのも魅力。思い切ってヘアスタイルを変えて、イメージチェンジを楽しむこともできますよ。 ただし既製品を選ぶ場合は、購入前にサイズ調整をしっかりすることが大切。試着して選ぶのが理想ですが、試着ができない場合は頭のサイズを実測して対応表とマッチングしてください。 ② シーンや治療のステージに合わせてタイプを選ぶ 医療用ウィッグには、形状や構造の違いで2つのタイプがあります。髪や頭皮の状態に合わせて、お悩みをカバーできるものを選んでくださいね。 フルウィッグで全体をカバー。リラックスタイムは帽子タイプがおすすめ 治療などで頭部全体をカバーしたい場合には、フルウィッグがおすすめです。とくにフルオーダーは完成まで時間がかかるので、早めに選んでおくとよいですよ。 密着感やきつい締め付けが苦手な人には、帽子タイプがおすすめ。伸縮性のあるネットを使うことで、サッと着装できるため、自宅でのリラックスタイムにもぴったりです。 治療で毛量変化が大きい場合は、内側でサイズ調整が簡単にできるアジャスター付きが便利。ヘアキャップを併用して、サイズを調整してもよいでしょう。 ヘアピースは部分的にボリュームアップができて便利 髪の毛を部分的にカバーしたいときは、ヘアピースを選ぶことをおすすめします。部分ウィッグとも呼ばれていて、毛量が足りない部分だけをナチュラルにボリュームアップできますよ。 フルウィッグに比べて軽くて蒸れにくく、圧迫感が少ないのもうれしいポイントです。髪の毛の状態が改善されたら、順次つけ替えていきましょう。 とはいえ、場合によってはフルウィッグを選んだほうがよいケースもあるので、医療機関や店頭でのアドバイスも参考に、自分に合うものを選んでくださいね。 ③ 人毛?人工毛?ウィッグの毛質をチェック 医療用ウィッグに使われる毛には3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。価格にも差があるため、生活のなかで使いやすいものを厳選しましょう。 ナチュラル感重視なら見た目と手触りが自然な人毛を選ぼう 本物のようなナチュラルな質感を重視する人には、人毛100%の医療用ウィッグがおすすめ。価格は高くても手触りがよく、過剰なテカリもないので地毛のような感覚で使えます。 ドライヤーやヘアアイロンが使えて、好みのスタイリングを楽しめるのも魅力の1つでしょう。ただし丁寧なブラッシングが欠かせないため、メンテナンスに手間がかかるのがデメリットです。 人工毛はお手入れが簡単でリーズナブル 人工毛は、素材によっては耐久性が高くてお手入れが簡単です。熱に弱くてドライヤーが使えないものの、スタイリング不要で使える形状記憶タイプもあるので、手間をかけずにウィッグを使いたい人にうってつけ。 一般的に低価格のものが多いため、髪型違いでいくつか買いそろえても苦になりません。ただし独特のテカリがあってナチュラル感にかける商品もあるので、品質をよくチェックして選んでください。 スタイリングのしやすさを重視する人にはミックス毛がおすすめ スタイリングでナチュラルに仕上げたい人には、ミックス毛がおすすめです。人毛と人工毛を混合することでナチュラルに仕上がり、お手入れしやすいのが特徴。 スタイリングのキープ力が高いため、自分でヘアアレンジを楽しみたい人にもぴったりです。価格のバランスもよいので、人毛ウィッグの購入をためらう場合にはぜひ検討してみてくださいね。